日本のCOVID-19症例における併存呼吸器疾患の有病率・増悪頻度と死亡率は？

The prevalence of comorbid respiratory disease among COVID-19 patients, and mortality during the first wave in Japan: A nationwide survey by the Japanese Respiratory Society

Respir Investig. 2021 Jul 15;S2212-5345(21)00117-9. doi: 10.1016/j.resinv.2021.06.008.

　日本の新型コロナ流行第1波の時の、呼吸器疾患の併存について全国の呼吸器医師を対象に調査を行い1,444名のデータを収集した。

　COVID-19症例1,444名中の喘息、COPD,　間質性肺炎の有病率・増悪率・死亡率

• 有病率： 喘息 3.4％、 COPD 4.8％、間質性肺炎　1.5％　

• 増悪頻度：　 喘息 12.2%、COPD18.8%、間質性肺炎　36.4％

• 各疾患の死亡率： 喘息4.1％　 COPD 13.0% 間質性肺炎　31.8%

　COVID-19症例の喘息併存の頻度は、一般人口における頻度と比較しても高くなかった。

喘息併存症例の死亡率(4.1%)は呼吸器の基礎疾患を持たないCOVID-19症例の死亡率(5.1%)と比較しても高くなかった。